独占禁止・競争法

当事務所は、中国の独占禁止法や競争法下の複雑な問題の解決に優れており、中国国内外から高く評価されています。中国の独占禁止規制と法執行の動向を鋭く見極め、クライアントに洞察力に富んだ専門的な見解を提供し、クライアントのビジネス目的の達成に最良のソリューションを提供します。

当事務所は業界屈指の実績を誇っており、最も影響力のある事業者結合届出事件や独占禁止法調査事件において、クライアントに質の高いリーガルサービスを提供しています。独占禁止法執行当局と長年にわたって良好な関係を築いており、戦略的で権威のある見解を即時に提供することができます。

当事務所は独占禁止法分野に特化した20名の弁護士チームを擁しており、北京、上海、香港の各オフィスに常駐しています。これらの弁護士は、香港、EU、イギリス、アメリカ、オーストラリア等の法域における豊富な経験を有しており、国際的な視野と中国本土に根ざした経験に基づくアドバイスを提供することができます。

当事務所は、独占禁止・競争法分野において、主に以下の法律サービスを提供します。

事業者結合届出

当事務所は、事業者結合届出のクリアランスをスムーズに取得するための最適なソリューションを提供します。通常の届出手続の対応に加えて、該当取引が中国の独占禁止法執行当局に問題視される可能性を分析し、また、各国の有力事務所と提携し複数の法域に跨たがる事業者結合届出へのワンストップのサポートを提供しています。競争法上の懸念のある事件において、当事務所は、クライアントのために適切な問題解消措置を提案し、独占禁止法執行当局のクリアランスを早期に取得するとともに、クライアントの中国ないし全世界における事業利益を最大限に保護するように努めています。

独占禁止法調査・争訟の対応

独占禁止法調査について、当事務所はクライアントのために当局から独占禁止法違反として調査を受けるリスクを分析し、最善の対応策を提案しています。当事務所のサービスには、独占禁止法執行当局によるドーンレイド(事前通告なしの立ち入り調査)への現場対応、情報提供要請への対応、防御方針に関するアドバイス、リニエンシー申請、社内調査の実施等が含まれます。当事務所は、当局との効果的な協議・折衝を通じて、幾つも世界的に影響の大きい独禁法調査事件においてクライアントの利益を最大限に守り、最善の結果を得ました。また、当事務所は、数多くの業界における独占禁止法案件対応の実務経験を活かし、政府の研究会への参加を含め、中国の独占禁止法関連法令の作成・改正にも積極的に関与しています。

独占禁止法訴訟の分野において、弊職らはクライアントの利益の最大化を実現するために努めており、高度な専門性で高い評価を得ています。当事務所の独占禁止法チームは、独占禁止訴訟において豊富な経験を有しており、紛争解決チームと緊密に連携して、独禁法問題に係わる紛争案件において、クライアントに専門的・総合的なサポートを提供することができます。

各種相談・アドバイス

当事務所は、価格設定、販売・供給、知的財産権のライセンスなどの契約に関する独占禁止法上のアドバイスを提供し、独占禁止法遵守状況に関する企業内部監査に協力することができます。当事務所は、独占禁止法遵守した上でのクライアントの利益実現に手助けすることを目指し続けております。

受賞歴

  • Competition/Antitrust (PRC Firms) - Band 1
    Chambers Asia-Pacific, 2018-2021
  • Antitrust and Competition: PRC firms - Tier 1
    The Legal 500 Asia Pacific, 2017-2021
  • Competition Firm of the Year - China
    China Law and Practice, 2017-2020
  • Competition/Antitrust - Outstanding
    Asialaw Profiles, 2018-2021
  • Elite (Chinese Firms)
    Global Competition Review,2018-2021

「当該(方達)チームは、国内外の競争法問題における才能、中国における重大な独占禁止法調査や訴訟の取り扱いにおける専門知識、クロスボーダーM&Aにおける事業者結合届出において卓越した力を発揮し続けており、実力が強く、広く賞賛されています。当該チームは、ハイテク、電子機器、化学品、コンテナ船、医薬品など幅広い業界のクライアントからの依頼を受けています。また、民間企業と国有企業との合弁会社の設立に関する競争法の専門知識も豊富に有しています。」

「あるクライアントは、当該(方達)チームにつき、『独占禁止法分野の経験が豊富で、大量の実例を的確に把握しており、根拠のある専門的なアドバイスを提供できる』と評価しています。 別のクライアントからは、『独占禁止法に精通していること』と『会社のビジネスニーズに対する十分な理解』を兼ね備えるチームであると高く評価されています。」

Chambers Asia-Pacific 2020

代表的な事例

当事務所は、国内外の最大規模の事業者結合届出、複雑で難易度の高い独占禁止法調査、及び影響力の大きい独占禁止法訴訟において、法的アドバイスを提供してきました。代表的な事例は次のとおりです。

Antitrust/ Competition

事業者結合届出
  • Novelisを代理し、26億米ドルでAleris社を買収する案件における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。(中国の独占禁止法施行機関による条件付き承認を受けました。)
  • カーゴテックグループを代理し、Dissグループの海洋エンジニアリング関連事業を8,700万ユーロで買収する案件における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。(中国の独占禁止法施行機関による条件付き承認を受けました。)
  • ボーイングを代理し、エンブラエル社の民間航空機事業を47.5億ドルで買収する案件における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。
  • ロックウェル・コリンズを代理し、ユナイテッド・テクノロジーズ社に300億米ドルで買収される案件における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。(中国の独占禁止法施行機関による条件付き承認を受けました。)
  • リンデグループを代理し、Praxair社とのグローバル合併における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。(合併後の市場価値は約660億ユーロに達しており、中国の独占禁止法施行機関による条件付き承認を受けました。)
  • ウォルトディズニー21世紀フォックスの双方を代理し、ディズニーが713億米ドルでフォックスを買収する案件における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。
  • デュポンを代理し、ダウ・ケミカル社とのグローバルな合併取引(取引完了時の市場価値は約1,300億米ドル)における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。(中国の独占禁止法施行機関による条件付き承認を受けました。)
  • ベクトンディッキンソンを代理し、米国のC.R.Bard社との合併(合併後の市場価値は約240億ドル)における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。(この取引は、中国の独占禁止法施行機関による条件付き承認を受けました。)
  • ブロードコムを代理し、クアルコム社を1,170億米ドルで買収する案件における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。
  • アンハイザー・ブッシュ・インベブを代理し、南アフリカのMiller社を1,040億米ドルで買収する案件における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。(中国の独占禁止法施行機関による条件付き承認を受けました。)
  • セントジュードメディカルを代理し、アボット・ラボラトリーズ社との250億ドル規模の合併における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。(中国の独占禁止法施行機関による条件付き承認を受けました。)
  • 宝鋼集団を代理し、武漢鋼鉄集団との共同再編における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。(本件により、世界最大級の製鉄会社が生まれました。)
  • コネクレーンズを代理し、テレックス社を61億米ドルで買収する案件における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。
  • ノキアを代理し、アルカテル・ルーセント社を156億ユーロで買収する案件における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。(この取引は、中国の独占禁止法施行機関による条件付き承認を受けました。)
  • キヤノンを代理し、株式会社東芝メディカルを383億人民元で買収する案件における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。
  • シュルンベルジェキャメロンの双方を代理し、シュルンベルジェ社が148億米ドルでキャメロンを買収する案件における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。
  • アルベマールを代理し、Lockwood Holdings Inc.を62億米ドルで買収する案件における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。
  • メルクを代理し、シグマ・アルドリッチ社を170億米ドルで買収する案件における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。
  • EMCを代理し、デル社との670億米ドル規模の買収案件における、中国での事業者結合届出についてリーガルアドバイスを行いました。
独占禁止調査
  • ある国際海運会社を代理し、独占禁止法カルテル調査に対応し、独占禁止法執行機関によるすべての指摘の取り下げ、調査終了という最善な結果を得ました。
  • ある国際海運会社を代理し、国家発展改革委員会の調査に対応し、調査中止の申請に成功しました。
  • 大手国有港湾グループ3社を代理し、国家発展改革委員会による市場支配的地位の濫用に関する調査に対応し、1社に対する指摘の取り下げ、2社に対する調査中止という結果を得ました。
  • エンターテインメント業界のある多国籍大手企業を代理し、独占禁止法執行機関による市場支配的地位の濫用に関する調査に対応しました。
  • ある多国籍化学工業企業を代理し、化学工業分野における市場支配的地位の濫用に関する地方独占禁止法執行機関による史上初の調査に対応しました。
  • ある多国籍大手医療機器会社を代理し、医療機器分野における史上初及びこれまで最大規模の独占禁止法調査に対応しました。
  • 多国籍大手自動車会社3社を代理し、独占禁止法執行機関の抜き打ち検査と再販売価格維持に関する独占禁止法調査に対応しました。
  • 多国籍大手化学会社を代理し、再販売価格維持に関する独占禁止法調査に対応しました。
  • 欧州のある消費者製品メーカーを代理し、地方発展改革委員会(国家発展改革委員会の指示に基づく)による再販売価格維持に関する独占禁止法調査に対応しました。
  • ある米国企業を代理し、標準必須特許に関わる市場支配的地位の濫用に関する国家発展改革委員会による調査に対応し、調査終了・処罰なしという結果を得ました。
  • ある多国籍大手テクノロジー企業を代理し、特許の取り決めに関わる市場支配的地位の濫用に関する国家市場監督管理総局による独占禁止法調査に対応しました。
独占禁止法訴訟
  • ある多国籍大手ハイテク企業を代理し、無線通信規格特許ライセンスにおける独占禁止法違反に関する一連の民事訴訟に対応しました。
  • ある多国籍大手ソフトウェア会社を代理し、ディーラーによる市場支配的地位の濫用に関する訴訟に対応しました。
  • ある多国籍大手通信技術企業を代理し、知的財産権ライセンス契約の制限条項に関わる市場支配的地位の濫用に関する訴訟に対応しました。
  • ある電気機器製造会社を代理し、多国籍大手エネルギー企業との供給契約における制限条項に関わる市場支配的地位の濫用に関する訴訟に対応しました。
  • ある多国籍大手化学会社を代理し、米国の石油化学会社に対し、供給契約における制限的条件に関わる市場支配的地位の濫用に関する独占禁止法違反訴訟を提起しました。
  • ある日本企業を代理し、欧州委員会による国際カルテル行為に対する処罰に関連して、中国で提起された訴訟に対応しました。
独占禁止法アドバイス
  • 中国のある大手インターネット企業に、市場支配的地位の濫用や技術ライセンスの濫用に関わる独占禁止法及び競争法遵守についてアドバイスを提供しました。
  • ある多国籍大手製造業企業に、合弁会社とその親会社の間の機密情報交換に関する問題について法的アドバイスを提供しました。
  • ある多国籍大手スポーツ用品会社に、中国本土と香港地区に関わる一連の流通・フランチャイズ契約における競争法問題についてアドバイスを提供しました。
  • ある多国籍大手セメント会社に、中国における独占禁止法遵守(特にカルテルやセンシティブな情報交換に係るリスク)についてアドバイスを提供しました。
  • 多くの日本企業・日系企業に、中国における垂直的制限行為及び市場支配的地位の濫用等の独占禁止法遵守についてアドバイスを提供しました。
  • 多くの多国籍大手製薬会社に、中国の医療改革に伴う流通・商業化の取り決めに関する競争法上の問題についてアドバイスを提供しました。
  • 多くの多国籍企業に、独占禁止法遵守のマニュアルやポリシーの作成・修正についてリーガルアドバイスを行いました。